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高周波治療
体に負担が少ないとされる、下肢静脈瘤の治療法・高周波について調べました。
下肢静脈瘤の高周波治療とは
下肢静脈瘤の血管内治療はレーザー治療と高周波治療があり、レーザー治療は2011年1月から保険適応となっています。アメリカでは高周波治療が普及しており、日本でも2014年6月から保険適用、今後の普及が見込まれています。
高周波(ラジオ波)治療は、弁不全のある静脈の血管内に高周波カテーテルを入れて高熱によって静脈壁を塞いで、血液の逆流を止める治療法です。
レーザー治療との違い
血管内を塞ぐという点では、レーザー治療と同じといえます。
レーザー治療は、血管内に入れたレーザーファイバーの先からレーザーを照射して、血管壁の細胞がレーザービームで熱を加えて焼くことで血管を塞ぎます。
しかし、高周波治療は高周波の力による熱変性で血管を塞ぎ、レーザーに比べると短時間で手術ができるとされています。また、術後の痛みや再発するリスクも高周波の方が少ないのが特徴です。
しかし、太い血管を治療する際は、レーザーと比較すると閉塞率が低くなる場合があります。
また、逆流している部分が短い静脈瘤や、深部から表在へ血液が逆流する不全穿通枝などへの適用が難しいという懸念もありますが、今後改善の可能性があります。
なお、2014年にはより波長の長いレーザーが保険適応となり、高周波治療による治療と再発率などに大きな差がなくなってきているのが現状です。
高周波治療に適した下肢静脈瘤の種類と治療費
高周波治療に適しているのは「伏在型静脈瘤」です。治療には保険が適用され、治療費の目安は片脚の場合、3割負担であれば50,000円程度となります。
より傷跡を小さくするスタブ・アバルジョン法
下肢静脈瘤の治療を効果的に行うためには、症状や進行により治療法を組み合わせることも必要です。
最近はスタブ・アバルジョン法(Stab avulsion)という特殊器具を使い、1~3mmという小さい傷だけで静脈瘤を切除する方法も採用されています。
縫う必要がないので、傷痕が残りにくく痛みも少ないというメリットがあり、高周波治療やレーザー治療とスタブ・アバルジョン法を組み合わせることで、より効果的な治療が可能です。
下肢静脈瘤の高周波治療のメリット・デメリット
手術後の痛みや内出血が少ないというのが一番のメリット。また、日帰り手術が可能で傷痕が残らないなどがあり、痛みの少ない治療法とされています。
記事監修医師紹介
成田亜希子 医師
- 専門とする科目:日本内科学会、日本公衆衛生学会、日本感染症学会、日本結核病学会、日本健康教育学会所属
- 経歴:弘前大学医学部卒
- プロフィール:東京都出身。国立医療科学院や結核研究所で研修を積み、保健所勤務経験から感染症、医療行政に詳しい。
※学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているものではございません。
高周波治療に対応する大阪のクリニック
梅田血管外科クリニック
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