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下肢静脈瘤の原因
加齢や仕事など下肢静脈瘤が発症する原因を解説。現在の患者数データなども。足の血管が浮き出るといった症状の人は必見ですよ。
下肢静脈瘤のおもな原因
足の血管が浮き出る下肢静脈瘤。脚の表面にある静脈がコブのように盛り上がり、血管が浮き上がったりする病気です。
これは、静脈にある弁が閉じなくなってしまい、血液の流れが滞ることによって発症します。
この下肢静脈瘤がおきる原因を調べてみました。
加齢
加齢によって血管が弱くなると逆流を防止する静脈弁が壊れやすくなり、静脈瘤発生頻度が高くなります。
下肢静脈瘤の患者の多くが40代以降というデータもあります。
性別
女性は男性よりも筋力が弱く血液の還流力が弱い上、妊娠時に分泌される黄体ホルモンが血管を柔らかくするので、静脈瘤が発生しやすくなります。
出産経験が多いと更に発症率は高いともいわれています。
遺伝
親兄弟などに静脈瘤患者がいる人は発生頻度が高くなります。
仕事が理容師、美容師、調理師、看護師、教師、客室乗務員など、1日中立ちっぱなしですごす立ち仕事の人の発症率が高いといわれています。
エコノミークラス症候群
座りっぱなしも発症原因に。エコノミークラス症候群の後遺症で下肢静脈瘤になることもあるそうです。
身長
身長が高くて脚が長い人は、血管が長いので下肢静脈瘤になりやすいという報告があります。
スポーツ
サッカーやマラソンなど、脚を激しく使うスポーツをしていると下肢静脈瘤になりやすいそう。
ピル
経口避妊薬(ピル)の長期服用によって、血液が過凝固状態(必要以上に固まってしまうこと)になり、血管が詰まって血流が滞り静脈瘤になることも。
下肢静脈瘤患者の傾向
下肢動脈瘤になりやすい方は先述した通りですが、日本には一体どのくらいの下肢静脈瘤に悩む方がいるのでしょうか?
日本の下肢静脈瘤の患者数
愛媛大学で、2005年に行われた研究によれば、日本の下肢静脈瘤患者数は、約1,000万人以上もいると推計されています。
2005年に愛媛大学で40歳以上の9,123人を調査した結果、全体の8.63%(男性3.81% および女性11.3%)に認められたとの報告があり、全国では1,000万人以上の患者がいると推計されている
40歳以上のおよそ10人に1人に下肢静脈中があるというのは、意外に感じる方もいるでしょう。しかしながら、それだけ誰もが発症しうる病気であるということなのです。 また、妊娠後の女性は、2人に1人は下肢静脈瘤を発症するという研究も報告されています。
平井らは本邦において実施した調査研究で、どの年齢層においても女性の方が有病率が高く、とりわけ15~29歳、30~49歳の若年層における有病率の精査が、それ以上の年代(50歳以上)よりも大きいという結果を報告している
諸外国との比較
下肢静脈瘤の患者数に対する調査は、日本以外でもさまざまな国で行われています。
例えば、イギリスでは成人人口の約半数が静脈疾患の兆候が見て取れ、その半数(女性では20~25%、男性では10~15%)に目視できる静脈瘤があったことが、報告されています。
アメリカで行われた2003年の研究によれば、人種別に静脈瘤が認められた人の割合がヒスパニックではない白色人種では25.3%が、ヒスパニックでは27.2%、アフリカ系アメリカ人では20.7%、アジア系では19.2%となっていました。
参考にしたサイト
- 『Epidemiology of varicose veins』Br J Surg. 1994 Feb;81(2):167-73.
- 『Quality of life in patients with chronic venous disease: San Diego population study』J Vasc Surg. 2003 May;37(5):1047-53
下肢静脈瘤で足がボコボコになる原因
下肢静脈瘤により、足の血管がボコボコと隆起したような見た目になってしまうことがあります。このボコボコは、血管が膨れ上がったものです。
それでは、どうして足の血管が瘤状になってしまうのでしょうか?そのメカニズムは次の通りです。
下肢静脈瘤とは
下肢静脈瘤は、足のふくらはぎの部分で多く見られます。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれており、血液を心臓に送るポンプのような役割をしています。
通常であれば、足に流れ込んだ血液は、ふくらはぎの筋肉によって、心臓へと押し戻されます。
このふくらはぎのポンプ機能がなければ、静脈血は逆流し、下へと流れてしまいます。これを防いでいるのが、下肢静脈にある逆流防止弁という弁です。
下肢静脈瘤は、この逆流防止弁が壊れ血液が逆流し、血管内に血液が溜まってしまった結果できる瘤です。
血管の壁が引き伸ばされてしまいできる静脈瘤は、特に足の付け根部分と膝の裏あたりにできやすいと言われています。
女性の方が下肢静脈瘤になる人が多い理由
下肢静脈瘤は女性に多く、その理由の一つが、「黄体ホルモン」と呼ばれる女性ホルモンによるもの。黄体ホルモンは女性が妊娠する上で欠かせないホルモンです。
黄体ホルモンの分泌量が増えると血管壁が柔らかくなり、下肢静脈瘤が進行しやすく、女性に下肢静脈瘤患者が多いといわれております。
大阪のクリニックを治療数で比較
大阪で日本脈管学会の脈管専門医かつ、血管内レーザー焼灼術実施・管理委員会の血管内レーザー焼灼術実施医・指導医が在籍するクリニックのうち、対応できる治療の種類が豊富な3院を厳選しました。
クリニック

https://www.umeda-vvc.com/
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治療法 - 6/7種類
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クリニック

https://sakataclinic.com/
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治療法 - 5/7種類
治療
手術
tel 06-6121-2368
クリニック扇町

http://radio-gazo.jp/
- 対応できる
治療法 - 5/7種類
治療
手術
tel 06-6311-7500
下肢静脈瘤治療の期間:治療法によって異なるため、クリニックにお問い合わせください。
下肢静脈瘤治療の費用:治療方法や自由診療および保険診療などで変わってくるため、クリニックに直接ご相談ください。
下肢静脈瘤治療のリスク:しびれなどの「神経障害」や、皮膚熱傷や深部静脈血栓症が発生する可能性もあります。それ以外にも、治療方法により異なったリスクや副作用が生じるおそれがありますので、クリニックの担当医師にしっかり確認をしたうえで、治療を受けることを推奨します。
また、当サイトでは、「下肢静脈瘤血管内治療実施管理委員会(旧:下肢静脈瘤血管内焼灼術実施・管理委員会)」の実施医または指導医と認定されている医師のことを下肢静脈瘤の専門医と定義しています。